季節の行事
昔から日本には季節に応じて数々の行事があります。
日頃の健康や子供の健やかな成長を願うための大切な日です。
生活の節目となる、季節の行事の意味と由来を集めてみました。
1月 睦月 (むつき)
七草
1月7日の朝、七草粥を食べると1年間病気をしないといわれています。正月のご馳走で疲れ体調を休めましょう。
2月 如月 (きさらぎ)
節分
元来、中国で邪気を払う風習で、豆まきは江戸時代ごろから庶民に広がりました。祝福の神をお迎えする意味もあります。
3月 弥生 (やよい)
ひな祭り
女の子の成長を祝うひな祭りの起源は中国です。もともとは子供の身代わりとなってけがれを移し、流す行事でした。
4月 卯月 (うづき)
十三詣り
4月13日に数え年で13歳になる男女が、厄難を払い福徳と知恵を授かるように、虚空蔵菩薩にお参りする行事です。
5月 皐月 (さつき)
端午
古代中国で行われていた邪気を払う行事が平安時代ごろに伝わりました。男子の節句になったのは江戸時代からです。
6月 水無月 (みなづき)
入梅
字の通り「梅雨入り」のことですが、梅の収穫の時期にあたり、「梅」から「梅雨」になったと言われています。
7月 文月 (ふみつき)
土用の丑
平賀源内がこの日「う」の付くものを食べると夏バテしないという伝承から、鰻屋に看板を出させたのが起源だといわれています。
8月 葉月 (はづき)
お盆
旧暦の7月の行事でしたが、現在では8月に行われるのが一般的です。正式には「盂蘭盆絵(うらぼんえ)」といいます。
9月 長月 (ながつき)
十五夜
団子や里芋など秋の収穫に供え、ススキを飾り満月を祭る行事です。月見団子は平年は12個、閏年は13個供えます。
10月 神無月 (かんなづき)
十三夜
十五夜から1か月過ぎた夜が十三夜です。この時期は天候が安定し、秋の澄んだ夜空に月がひときわ冴えわたります。
11月 霜月 (しもつき)
七五三
子の成長を祝い神社に参拝する行事です。昔は子供の死亡率が高く、7歳になって初めて人間になる考えられていました。
12月 師走 (しわす)
冬至
1年間で昼が最も短くなる日です。寒さが一段と厳しくなり、柚子湯に入ると風邪をひかないという風習があります。
日本国民の祝日・休日
六曜(ろくよう)とは
暦に表示される日時や、方角などの吉凶、その日の運命などの表するものの一つです。現在でも冠婚葬祭などの儀式に結びついて使用され、先勝、友引、先負、仏滅、赤口、大安の六種類あることから六曜と呼ばれています。
先勝 (せんしょう ・ せんかち ・ さきがち ・ さきかち)
「先(さき)んずれば即(すなわ)ち勝つ」という意味です。室町・戦国時代の武将の間で、開戦日の吉凶を占うために用いられていたといわれています。万事、急ぐことが良いとされ、「午前中は吉、午後二時より六時までは凶」とされています。
友引 (ともびき)
「凶事に友を引く」という意味が現在の一般的な意味のようです。かつては「勝負なき日と知るべし」といわれていて、勝負事で何事も引分けになる日、つまり「共(に)引(き分ける)」から来ました。葬式・法事を行うと、友が冥土に引き寄せられる(=死ぬ)との迷信があり、友引の日は火葬場を休業とする地域もあります。結婚や出産などの祝い事については“幸せのお裾分け”という意味で、結婚披露宴の引出物をこの日に発送する人もいます。「朝は吉、昼は凶、夕は大吉。ただし葬式を忌む」とされています。
先負 (せんぶ ・ せんぷ ・ せんまけ ・ さきまけ)
「先んずれば即ち負ける」の意味です。先勝と同様に室町・戦国時代の武将の間で、開戦日の吉凶を占うために用いられました。万事に平静であることが良いとされ、勝負事や急用は避けるべきとされています。「午前中はわるく、午後はよろしい」ともいわれています。
仏滅 (ぶつめつ)
「仏も滅するような大凶日」という意味です。この日は六曜の中で最も凶の日とされていて、婚礼などの祝儀を忌む習慣があります。「何事も遠慮する日、病めば長引く、仏事はよろしい」といわれています。
大安 (たいあん ・ だいあん)
「大いに安し」という意味です。江戸時代の寛政・享和年間には「泰安」とも書かれていました。「大安吉日」という言葉を聞いたことはありませんか?その言葉通り六曜の中で最も吉の日とされています。何事においても吉、成功しないことはない日とされ、特に婚礼は大安の日に行われることが多いです。
赤口 (しゃっこう・しゃっく・じゃっく・じゃっこう・せきぐち)
陰陽道の「赤舌日(しゃくぜつにち)」という凶日に由来します。午の刻(午前11時ごろから午後1時ごろまで)のみ吉で、それ以外は凶とされています。「赤」という字が付くため、火の元、刃物に気をつけること。つまり「死」を連想される物に注意する日です。「万事に用いない悪日、ただし法事、正午だけは良い」といわれています。
二十四節気(にじゅうしせっき)とは
二十四節気は、太陰暦を使用していた時代に、季節を表すために考え出されたものです。1年を24等分にし、その区切りに季節感のある名前が付けられています。現在でも季節の節目ふしめに、これを示す言葉として使われています。
【春】
立春 (りっしゅん) 2月4日頃
この日から立夏(5/6頃)の前日までが春とされています。まだ寒さの厳しい時期ではありますが、草木は徐々に伸び、暖かい地方では梅が咲き始める頃です。
雨水 (うすい) 2月19日頃
雪から雨に替わる頃です。
深く積もった雪も融け始め、春一番が吹き始めます。
啓蟄 (けいちつ) 3月6日頃
啓蟄は冬眠をしていた虫が穴から出てくる頃という意味です。柳の若芽や、芽吹き蕗のとうの花が咲き始めます。
春分 (しゅんぶん) 3月21日頃
この日をはさんで前後7日間が彼岸になります。昼夜の長さがほぼ同じで、この日を境に、昼の時間が夜よりも長くなっていきます。
清明 (せいめい) 4月5日頃
清浄明潔(全てのものが生き生きと清らかに見えるという意味)の略です。空は晴れ渡り、多くの花も咲く季節を表します。
穀雨 (こくう) 4月20日頃
田んぼや畑の準備が整い、それに合わせるように、柔らかな春の雨が降る頃です。この頃から、うつろいやすい春の天気も、比較的安定し、日差しも強まってきます。
【夏】
立夏 (りっか) 5月6日頃
立夏から立秋(8/8頃)の前日までが夏とされています。野山は新緑に彩られ、夏の気配が感じられるようになります。かえるが鳴き始め、竹の子が生え始めます。
小満 (しょうまん) 5月21日頃
陽気がよくなり、草木などの生物が次第に成長して、生い茂るという意味です。西日本では、はしり梅雨(本格的な梅雨に入る前に降る雨)が地面を濡らし始めます。
芒種 (ぼうしゅ) 6月6日頃
稲の穂先のように芒(とげのようなもの)のある穀物の種まきをする頃という意味なのですが、現在では種まきの時期は大分早まっています。西日本ではまさに梅雨入りの頃ですね。
夏至 (げし) 6月21日頃
一年中で一番昼が長い時期ですが、日本の大部分は梅雨前線に覆われているため、あまり実感される事がありません。花しょうぶや紫陽花など雨の似合う花が咲く季節です。
小暑 (しょうしょ) 7月7日頃
梅雨明けが近く、本格的な暑さが始まる頃です。入道雲があらわれ集中豪雨を降らせます。蓮の花が咲き、蝉の合唱が始まる頃です。
大暑 (たいしょ) 7月23日頃
最も暑い頃という意味ですが、実際に最も暑いと感じる時期はもう少し後のことになるかと思います。学校は夏休みに入り、いよいよ夏が来た!と実感できる頃です。
【秋】
立秋 (りっしゅう) 8月7日頃
立秋から立冬(11/7頃)の前日までが秋とされています。秋という割に一年で一番暑い頃です。暑中見舞いは立秋の前日までのことをさし、立秋以降は残暑見舞いになります。
処暑 (しょしょ) 8月22日頃
処暑は暑さが止むと言う意味です。萩の花が咲き、朝夕は心地よい涼風が吹く頃ですが、台風のシーズンでもあります。
白露 (はくろ) 9月7日頃
野には薄の穂が顔を出し、秋の趣がひとしおに感じられる頃です。朝夕の心地よい涼風に、幾分の肌寒さを感じさせる冷たい風が混じり始めます。
秋分 (しゅうぶん) 9月22日頃
暑さよりも、寒さを感じる日が増える頃です。昼と夜の長さがほぼ同じになり、秋分以降は昼よりも夜が長くなります。この日は秋彼岸の中日でもあり、秋の七草[女郎花(おみなえし)尾花(おばな:ススキのこと)桔梗(ききょう)撫子(なでしこ)藤袴(ふじばかま)葛(くず)萩(はぎ)] が咲き揃います。
寒露 (かんろ) 10月8日頃
冷たい露の結ぶ頃です。秋もいよいよ本番で、菊の花が咲き始め、山の木々の葉は紅葉の準備に入ります。稲刈りもそろそろ終わる時期です。
霜降 (そうこう) 10月23日頃
北国や山間部では、霜が降りて朝には草木が白く化粧をしています。野の花の数は減り始め、代わって山を紅葉が飾る頃です。
【冬】
立冬 (りっとう) 11月7日頃
立冬から立春(2/4頃)の前日までが冬とされています。
日は短くなり時雨が降る季節です。北国や高山からは初雪の知らせも届き、関東はからっ風に見舞われます。
小雪 (しょうせつ) 11月22日頃
陽射しは弱まり、冷え込みが厳しくなる季節です。
木々の葉は落ちて、平地にも初雪が舞い始めます。
大雪 (たいせつ) 12月7日頃
寒い地域では池や川に氷を見るようになります。
大地の霜柱を踏むのもこの頃からで、山々は雪の衣を纏って冬の姿に衣替えします。
冬至 (とうじ) 12月22日頃
一年の中で最も夜の長い日です。この日から日が伸び始めることもあり、古くは冬至が新年の始まりと考えられました。北半球では、太陽の南中高度が最も低くなる日です。
小寒 (しょうかん) 1月5日頃
寒の入りといわれ、冬の寒さが一段と厳しさを増します。池や川の氷も厚みを増し始めます。寒中見舞を送る時期でもあります。
大寒 (だいかん) 1月20日頃
一年で一番寒さの厳しい頃です。武道家たちは寒さに負けまいと寒稽古に励みます。大寒を境に、これから暖かくなりはじめます。春の足音が少しずつ聞こえ始めます。
十二支(じゅうにし)とは
十干(じっかん)とは
十干(じっかん)とは、甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸の10の要素の順列をいいます。今で言うところの数字のようなものです。古代中国で生まれました。おおまかにいうと、10日間を一区切りにして、その10日間の1日1日に名前を割り付けたものです。10日を一区切りにするという考え方は、日本にも伝わっています。今でも、1ヵ月を10日ごとに区切って、月の上旬、中旬、下旬という言い方をしますよね。それです。十干単体で使われることはなく、十二支と合わせて干支(「かんし」または「えと」)といって、暦の表示などに用いられます。日本では十干をさらに2つずつに区切って木(もく、き)・火(か、ひ)・土(と、つち)・金(こん、か)・水(すい、みず)という五行にそれぞれ当てはめ、さらに区切られた2つに陰陽を割り当てます。陽を兄、陰を弟として、例えば「甲」を「木の兄」(きのえ)、「乙」を「木の弟」(きのと)などと呼ぶようになりました。「干支」を「えと」と読むのは、この「兄弟」(えと)に由来しているのです。
この十干にはそれぞれ独特の性質があるといわれています。これは、風水などで人間の性格や素質を見る場合にも使用されています。自分の生まれた日を十干であてはめて、その性質を調べてみるのも面白いかもしれませんね。
1 【甲】 (きのえ・こう)
多くの人を統率して事を押し進めるリーダー的な役割の人を意味します。
思慮深く質実剛健で、多くの人の信頼を勝ち得ます。
2 【乙】 (きのと・おつ)
慎み深く遠慮がちに見え繊細ですが、内面はたいへん辛抱強く、物事に執着強く、保守的な人をあらわします。
3 【丙】 (ひのえ・へい)
陽気で情熱的、快活で華やかな人を意味しますが、反面持久力に欠け、表面的な成功に終わりがちな面もあります。
4 【丁】 (ひのと・てい)
外面は柔和で物静かでも、内には鋭敏な知性を秘め、思慮に優れた人をあらわします。
5 【戊】 (つちのえ・ぼ)
社交性に富みどっしりとした貫禄のある人をあらわします。
その反面、外見を飾ったり、自信過剰になりがちです。
6 【己】 (つちのと・き)
細心で規律正しく経済観念に富んでいますが、やや度量が小さく、猜疑心の強さがあります。
7 【庚】 (かのえ・こう)
世渡り上手で小才の利く人を表します。
手腕がありますが、やや物質万能主義になりがちです。
8 【辛】 (かのと・しん)
強情で物事にこだわり、我が強いのですが、万難を廃してものごとを成し遂げる人を意味します。批判力が旺盛です。
9 【壬】 (みずのえ・じん)
黄河の水のように清濁併せ呑む度量のある人を指しますが、反面依頼心が強く、成り行きまかせのようなところもあります。
10 【癸】 (みずのと・き)
正直で潔癖、勤勉で研究心が旺盛で、自力で道を切り開いていくような人を表します。
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